プロジェクトを成功に導くためには、プロジェクトマネジメントが重要です。しっかりとしたプロジェクトマネジメントをすることによって、ひとりひとりのメンバーがチームとしてまとまることができ、プロジェクトをスムーズに進めることができるのです。
ここではプロジェクトマネジメントを行う上で重要になってくるチームビルディングについて考えてみましょう。
個人のスキルよりも、チームプレイが大切
プロジェクトを成功させるためには、そのプロジェクトにあった専門性を持つスタッフを割当てていけばよいということではありません。
例えば、スポーツなどでも各ポジションにおける最高の選手をただ集めただけでは、最強のチームにはなりえません。スポーツもシステム開発も、チームでの成果が求められるものであって、ひとりひとりがどんなに優秀であってもチームプレイができなければ全く意味がありません。それぞれのスタンドプレイがプロジェクト進行の大きな足かせとなってしまうことも考えられます。
専門性を持ちながらもチームメイトと上手に連携することができるような、個々の力を最大限に発揮できるメンバーの組み合わせを模索することが最も大事だと言えるでしょう。
マネジメントの細分化
大きなプロジェクトになればなるほど、全ての作業内容をプロジェクトマネージャー一人で完璧に管理することは極めて困難なことです。円滑なプロジェクト進行への近道には、プロジェクト全体の大きなチームワークの前に、各部門でのチームワークが大切となってきます。そのため、現場の部門ごとにリーダーを配置し、メンバーをリーダーがマネジメントして、各リーダーをプロジェクトマネージャーが管理するのが基本です。
もちろん、リーダーがいなくても、プロジェクトの全参加者がそれぞれ協調性をもって仕事ができることが最も理想的ではありますが、コミュニケーションが苦手な人が多いエンジニアにとって難しいことかもしれません。
まず少数のチーム単位での生産性を最大化し、リーダー同士の団結を結び、プロジェクト全体での力を大きくしていく事が重要となります。そのため、各部門のリーダーには司令塔としてマネジメントするためのリーダーシップが強く求められるのです。
チーム全体に一体感をもたせる
システム開発を行う上で、個々人やチームごとに与えられた目標をただこなすというやり方では、プロジェクトを成功させることは難しいでしょう。規模の大きな開発では、部門ごとに機能を手分けして作り、それをつないで一つのシステムを作るという方法を取りますが、それぞれが分担して作った機能をつなげた時に、共有不足による不具合が起こることも多いのです。
具体的な開発のやり方の他に、成功例、失敗例などを積極的に共有し、問題が起こった時には、その部門のメンバーに任せきりにするのではなく、プロジェクトメンバー全員で問題解決を目指すという姿勢作りが大切になります。それぞれにプロジェクト参加者としての自覚を持たせながら、お互いに議論し、時にはぶつかり合うことで信頼関係を築けるような環境を整備することもプロジェクトマネージャーとして必要なスキルだといえるでしょう。
おわりに
プロジェクトを円滑に進めるためにはメンバー全員の団結力が非常に重要です。
即席でメンバーを構成したような急ぎのプロジェクトでは、参加者としての当事者意識を持っていないような人がプロジェクトメンバーに選ばれることも少なくないはずです。そのようなメンバーに対していかに当事者意識を持たせるかが、プロジェクトマネージャーとしての腕の見せ所であり、プロジェクトを成功に導くための鍵であるといえるでしょう。