フリーランスで仕事をするためには、ビジネスの拠点となる場所が必要になります。
フリーコンサルタントの場合は常駐先で仕事をするケースが多く、自宅やその他の作業場所を確保する必要性は少ない場合が多いです。
しかし、自宅以外に事務所を構えるメリットもあります。フリーランスと税金やフリーランスの契約のポイントと合わせて参考にしてみて下さい。
フリーコンサルタントでも事務所を構えるメリットはある
コンサルタントの場合は常駐先で仕事をするため、フリーランスといえど事務所の必要性を感じにくいかもしれません。
しかし、フリーランスとして独立し、事務所を構えると、次のようなメリットがあります。
- 取引先からの信用が得られやすい
個人事業主の場合は登記もありませんので、自宅を事業所として開業届をだしても問題はありません。
しかし、自宅を事務所にするよりも、きちんと事務所を構えていたほうが取引先の信用を得やいというメリットがあります。
企業によっては、新規取引を始めるにあたり、登記を確認するケースもあります。事務所を見ることで、仕事への姿勢や考え方なども分かることがあるからです。
- 打ち合わせの場所が確保できる
常駐先との打ち合わせは、常駐先の会議室などで行いますが、その他に副業的に案件を受けるフリーコンサルタントも多いです。
そのような本業以外の案件の話をする際には、事務所を打ち合わせスペースとして活用できます。
プライバシーを気にせず、どんな打ち合わせでも安心して行うことができます。
打ち合わせは喫茶店や自宅ですることも可能ですが、喫茶店などでは秘匿性の高い打ち合わせはしにくいですし、自宅での打ち合わせでは、私生活を見せざるを得ません。
- プライバシーが守られる
自分の名刺や、事業用に様々なサービスに登録する場合などに、自宅を記載するとプライバシーが心配だという方もいらっしゃいます。
特に一人暮らしの女性の場合は、気を付けた方がよいこともあります。
事業用に事務所を借りていれば、事業に関するものはすべてその住所を公開することができます。
フリーランスとして独立すると、交流会など知らない方との名刺交換の場も意外と増えますので、事務所であれば安心です。
- 経理が簡単、明確になる
事務所の家賃や光熱費などは、そのまま経費として処理することができます。
自宅兼事務所の場合のように按分する必要がないので、経理面が簡単で分かりやすくなるというメリットもあります。
フリーコンサルタントが事務所を構える目安
事務所を構えるメリットがあったとしても、お金もかかりますし簡単に決められるものではありません。
どのような場合に事務所を構えた方がよいのかご紹介します。
- 初期費用や固定費を支払える売上げの目途が立っている
事務所を構えるにあたっては、ある程度のまとまった資金が必要になります。
事務所を借りるための敷金や礼金が必要になりますし、机やイス、打ち合わせ用のテーブル、電話などの設備を整えるための資金も必要になります。
また毎月の家賃や水道光熱費、ネット回線の費用などもかかってきます。
これらの費用は固定費ですので、売上が上がらなくても、予定していた入金が遅れても、毎月決まった日に必ず支払わなければなりません。
これらの事務所に必要な資金を支払うことができる売上目途が立っているかどうかは、一つの大きな目安となります。
資金がない、まだ安定した収入がない場合は、低額で借りることのできるレンタルオフィスを検討してみるのも良いでしょう。レンタルオフィスは、ビジネスに必要なデスクやインターネット回線などの設備も整っており、初期費用を抑えることができます。
- 常駐案件以外の事業展開をしていきたい場合
フリーコンサルタントとして、常駐案件に参画するだけであれば、プライバシーの問題など以外には必要性をあまり感じないかもしれません。
しかし、将来起業して事業をする準備を進めたい、スポット案件も受けていきたい、SES事業も展開したいなどといったように、常駐案件以外の事業展開をしていきたい場合は、事務所があると便利です。
事業が形になるタイミングで事務所を借りればよいですが、打ち合わせなどに場所が必要になることも多いです。
資金的に余裕があるのであれば、早めに検討してみてもよいでしょう。
自宅を事務所にする場合の注意点
多くのフリーコンサルタントは「自宅兼事務所」の場合が多いのではないでしょうか。
自宅を事務所として使う場合には注意点もあります。
- 集中できる環境づくりが必要
常駐案件であったとしても、フリーランスとしての自分の事業の経理処理や営業活動、仕事のための本を読んだりという時間は自宅で行うことになります。
自宅で行う場合、オンオフの時間管理を意識しないと集中できずにだらだらしてしまいがちです。
集中できるスペースを確保したり、時間を考慮する必要があります。
- 書類などの管理にも注意を
フリーランスとして独立すると、経理に関する書類や契約書、その他の資料など保管しておかなければならない書類が年々増えていきます。
自宅で保管する場合は、プライベートな書類とまとめてしまって破棄してしまうことがないよう注意が必要です。
事業用の書類はわかるように保管しておいたり、1箱単位で預けられる貸し倉庫などを活用するとよいでしょう。
- 全額経費にできるわけではない
自宅の一部を事務所として利用する場合、その面積に応じて家賃を経費として計上できます。
家賃15万円の家で、面積の1/3を仕事スペースとする場合、毎月50000円を家賃として計上することが可能となります。
家賃のほか、光熱費も使用割合に応じて必要経費に。この自宅兼事務所の考え方を「家事按分」といいます。
経費として計上できるかどうかというだけですので、自分のお財布からでていくお金はかわりませんが、節税対策としては有効ですが、全額を計上することができるわけではないので、確定申告の際には注意が必要です。
以上の事務所を構えることのメリット・デメリット、自宅を事務所にすることのメリット・デメリットを、自分の仕事や働き方に合った事務所を作るための参考にしてください。
フリーランスコンサルタント登録多数。高単価・戦略・PMO案件のご紹介。
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