PMOのニーズが高まるなか、フリーランスとしての働き方やメリットが気になる方も多いのではないでしょうか。PMO経験者がフリーランスになることで、高年収を目指せたり、参画案件の幅が広がったりするメリットがあります。
今回は、フリーランスのPMOの業務内容や働き方、メリット・デメリット、求められるスキル、役立つ資格などを紹介します。事業会社のPMOからフリーランスへの転身などを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- PMOのおもな業務内容
- フリーランスでのPMOの働き方
- フリーランスのPMOになる4つのメリット
- フリーランスのPMOになる3つのデメリット
- フリーランスのPMOに求められるスキルとは
- フリーランスのPMOに役立つ資格3選
- フリーランスのPMOになるうえで知っておきたいポイント
- フリーランスのPMOで活躍したい方は「プロフェッショナルハブ」へ!
- まとめ
PMOのおもな業務内容
そもそもPMOとは「Project Management Office」の略称で、横断的にプロジェクトを支援する組織、もしくはコンサルタントを指します。PMOがおもに担うのは以下3つの業務です。
種類 | 業務内容 |
プロジェクトマネジメント | プロジェクトの目標達成に向けて、スケジュールや課題、リスクなどの管理を行なう |
ポートフォリオマネジメント | 目標達成に効果的なグループとして分けられた「ポートフォリオ」を管理し、戦略的にリソースを分配する |
プログラムマネジメント | プロジェクトに関する人材やコスト、納期、品質などを横断的に管理する |
上表のとおり、PMOのおもな業務内容は大きく3つに分かれており、いずれもプロジェクトを成功させるために重要な役割を果たしています。なかでも、プロジェクトの目標達成に向けた実務を担当するプロジェクトマネジメントは、PMOとして働く意義が特に大きい業務といえるでしょう。
フリーランスでのPMOの働き方
PMOは大規模なITプロジェクトなどを成功に導くために重要な存在です。PM(プロジェクトマネージャー)が高度な意思決定を行なえるよう、プロジェクトごとに参画して支援するのがフリーランスのPMOの働き方です。
特に近年は、IT企業におけるPM人材の不足により、ベテランPMは重要なプロジェクトにかかりきりで、後進の育成まで手が回らないという課題が出ています。そのため、進捗把握スキルやコミュニケーションスキル、経験などが不足したままのPMが任命され、プロジェクトをスムーズに進行できなかったケースも少なくありません。
PMを支援するPMO人材が不足している企業もあるため、フリーランスのPMOの市場価値は高まっています。PM経験などもある優秀なフリーランスのPMOには、スキル・経験が不足しているPMをしっかりとサポートしながら、その成長を促す役割も期待されています。
フリーランスのPMOになる4つのメリット
続いて、フリーランスのPMOになるメリットを4つ紹介します。
高単価案件が多く高年収を目指しやすい
PMO案件の単価は月80~150万円程度が相場といわれているため、自身のスキル次第では、会社員として勤務するよりも高年収を狙えるでしょう。
なかには、報酬が200万円超の案件もあり、年収が2,000万円以上になるケースもあります。一方、事業会社のPMOとして働く場合の年収目安は、600~800万円程度です。
参画できる案件の幅が広がる
参画したい案件を自身の希望に合わせて選べるのは、フリーランスのPMOのメリットです。事業会社などに所属している場合は、自身の希望に沿っていないプロジェクトを担当しなければならないこともあります。
フリーランスであれば、プロジェクトの内容や期間などをチェックしたうえで、実際に参画するかを選択可能です。客先常駐やフルリモート、出社とリモートを併用した勤務形態などもあるため、ワークライフバランスの取れた働き方を実現するうえでも大きな利点があるでしょう。
PMOの需要が高まっている
PMOを導入している企業は増えており、今後の需要もますます高くなる見込みがあります。特に大規模なプロジェクトであるほど、PMOの必要性は増すでしょう。
近年、多数の企業がDX推進に取り組んでいることにともない、大規模なプロジェクトが増えつつあります。そのため、システム開発の上流工程から下流工程へ順に取り組む「ウォーターフォール型」のプロセスで取り組む従来の手法から、状況変化に合わせて柔軟に対応できる「アジャイル型」のプロセスで取り組む必要性が高まっています。
しかし、日本企業の多くはアジャイル型のアプローチに関するノウハウや経験を有していないため、プロジェクトを総合的に取り仕切るPMOの必要性が高まっているのです。
社内でPMOを確保できないことから、フリーランス向けの案件を発注してアウトソーシングする企業も多く、将来性が期待できます。
プロジェクトに集中して支援できる
事業会社やコンサルティングファームに所属して働く場合、年齢やポジションの上昇にともない、後輩の育成や社内イベントの取り仕切りなども任されやすくなります。そのため、プロジェクトだけに集中することは難しくなるでしょう。
一方、フリーランスであれば、プロジェクト業務のみに集中して働けます。もちろん、プロジェクトチームの人間関係を円滑にするためのコミュニケーションは必須ですが、会社員として働くときよりも多くの時間を業務に割けるでしょう。
フリーランスのPMOになる3つのデメリット
フリーランスのPMOになることにはメリットも多い反面、以下に挙げる3つのデメリットもあります。
難度の高い案件が多い傾向にある
そもそも社内の人的リソースの不足、もしくはノウハウの不足などを理由に外部のPMOの参画を希望していることから、難度の高い案件が多い傾向にあります。プロジェクトの目標達成に時間を要するなど、プレッシャーがかかる案件に携わる可能性が高いことには注意したいところです。
また、クライアント企業がPMOを設置する意図や、外部コンサルタントを参画させる意図をあらかじめ明確にしておかないと、PMOの業務や責任が不必要に重くなるおそれがあります。スムーズな業務遂行を実現させるためにも、プロジェクトへ参画する前に、PMOとして求められている役割や、自身の能力とプロジェクトの相性などもチェックしておくとよいでしょう。
◇収入が安定しにくい
フリーランスは基本的に、業務委託契約や請負契約などを締結してプロジェクトに参画するため、十分な実力があっても会社側の都合で契約更新されないことがあります。
次の案件は自分で探す必要があることから、収入は安定しにくいといえます。必要に応じてエージェントサービスなども利用しましょう。
◇意思疎通がしづらい
フリーランスのPMOは、クライアント企業のメンバーから外部の人間として見られやすいため、うまく意思疎通が図れないケースも見られます。
円滑な意思疎通を行なうためには、PMをサポートするPMOの役割を果たしつつ、折衝・交渉力を発揮しながらプロジェクトを推進させることが重要です。
フリーランスのPMOに求められるスキルとは
ここからは、フリーランスのPMOに求められるスキルを4つ解説します。
コミュニケーションスキル
プロジェクトを指揮するPMやメンバーはもちろん、ステークホルダーなどの関係者と広く関わる機会が多いため、優れたコミュニケーションスキルは必須です。また、ベンダー企業と打ち合わせを行ない、進捗や課題、品質などについてチェックしなければならないケースもあります。
PMOは、プロジェクトの進捗状況や課題などをメンバー間で迅速に共有し、円滑な進行を実現する必要があります。特にフリーランスのPMOとして稼働する際は、新たに関係を構築したうえでプロジェクトマネジメントを行なわなければならないため、より高度なコミュニケーションスキルが必要です。
マネジメントスキル
PMOはPMを適切に支援して、スムーズにプロジェクトを進行させることが求められます。そのためにはマネジメントスキルが欠かせません。
特に、リスクマネジメントは重要なスキルの一つです。リスクの洗い出し・評価分析・対応という一連のステップを実施し、早期解決することで的確なマネジメントを実行できます。
技術スキル
PMOに必要な技術スキルとは、プロジェクト管理で利用するツールやシステムに関するスキル・知識を指します。特に、後者のシステムに関するスキル・知識を有していないと、メンバーとの意思疎通が図りづらくなるでしょう。
PMOはIT業界のプロジェクトに携わる機会が多いため、一定のITスキルやプログラミングスキルは求められる傾向にあります。担当のプロジェクトに見合った技術スキルを持っていれば、人的リソースを補充する際も適切な人員配置が可能となります。
データ収集・分析スキル
PMOには、データを収集したうえで分析し、プロジェクト課題の洗い出しを行なうためのスキルも必要です。データを分析することで、再現性のある意思決定や将来の予測などを実現しやすくなります。
データ分析では、プロジェクトに合わせた柔軟な分析スキルや、バイアスを排除したデータ収集などが重要です。大規模なプロジェクトでは業務の標準化が不可欠なため、分析したデータをもとに、有効なルール策定を行ないます。
フリーランスのPMOに役立つ資格3選
フリーランスのPMOとして働くにあたり、客観的に自身のスキルを証明できるような資格があると、案件受注などで有利に働くケースもあります。
以下では、フリーランスのPMOとして働くうえで役立つ資格を3つ紹介します。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITに関するシステムなどの基本的な知識があることを証明できる国家資格です。IPA(情報処理推進機構)が提供する資格のなかでも、難易度は低めです。
PMOの業務で必要な幅広いIT知識の習得に役立てられため、ITプロジェクトを支援するPMOとしてのスキルアップにもつながるでしょう。
PMOスペシャリスト™ 認定資格
PMOスペシャリスト™ 認定資格は日本PMO協会の認定資格で、PMO業務で求められる知識があることの証明に役立ちます。映像型eラーニングで学び、オンラインで受験できるため、忙しいビジネスパーソンも取得を目指しやすい資格でしょう。
PMOの基本知識を証明する「PMOスペシャリスト™」とPMOマネージャとしての知識や技術を証明する「PMOスペシャリスト™」があります。
資格取得後は名刺への記載が可能なので、フリーランス人材としてのアピール力も高められます。
プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験は、IT分野の知識のほか、PMに求められるプロジェクト管理に関する知識があることを証明できる資格です。PMの業務内容を把握できるため、PMを後方支援するPMOとしてより的確なサポートを実行しやすくなります。
フリーランスのPMOになるうえで知っておきたいポイント
ここでは、フリーランスのPMOになるうえで知っておきたいポイントについて見ていきましょう。
◇PMOの支援方法は3つある
PMOの支援方法は、大きく3つに分かれています。
種類 | 特徴 |
支援型 | ドキュメント・マニュアルの作成や、新規メンバーの育成などで支援する |
コントロール型 | プロジェクトのスケジュール管理や環境整備、監視などを行なう |
指揮型 | プロジェクトの統括や予算・品質の管理、監査などを行なう |
フリーランスの場合、権限を持ってプロジェクトに携われる「指揮型」の実務経験を積んでおくとアピール力が高まります。課題解決や調整業務の経験も活かせるでしょう。
保有スキルに見合った案件を選ぶ
一口にPMO案件といっても、業務内容や難易度はさまざまです。そのため、自身のスキルを活かせる案件や、現状の能力に見合った案件を選ぶことが大切です。
あまりに難度が高い案件を選ぶと、大きなプレッシャーがのしかかるうえ、クライアント企業から求められる役割を十分に全うできない可能性もあります。
一つの対策として、これまで携わった案件などをまとめたポートフォリオを作成しておけば、自身のスキルを証明できることに加えて、参画する案件との照合もスムーズに行なえるでしょう。
フリーランスが案件を受けるか断るか決める基準については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
フリーランス向けのエージェントサービスを活用する
フリーランス向けのエージェントサービスを積極的に活用することで、自身が希望する単価や業務内容に適した案件を効率的に探せます。自身で営業して案件を獲得する方法では、高単価な案件を見つけづらいうえ、案件受注を安定させるハードルが高くなりがちです。
しかし、エージェントサービスなら継続的に案件を紹介してくれるサービスもあるため、安定して収入を確保しやすく、フリーランスとして働く際のリスクを減らせます。
フリーランスのPMOで活躍したい方は「プロフェッショナルハブ」へ!
「プロフェッショナルハブ(Professional Hub)」は、フリーランスのコンサルタント人材を支援するエージェントサービスです。サービス開始後、登録したフリーランスコンサルタントは2,000名超で、支援したプロジェクトは3,000件を超えています。
プロフェッショナル人材に適した月額120万円以上の案件も多数掲載しており、PMOコンサルタント向けの高額案件も複数あります。大手事業会社やコンサルティングファームから直接依頼された案件を扱っているため、高単価を実現していることが特徴です。
案件探しや条件交渉のほか、参画後のフォロー、次案件の紹介などのサポートも提供しているため、フリーランスのPMOとして働くうえで収入の安定化も目指せるでしょう。
登録から参画までは、以下のとおり4つのステップを踏めば完了します。
希望する案件の条件や今後のキャリア形成などを事前にヒアリングするため、当エージェントサービスのネットワークを活かして最適な案件の紹介が可能です。フリーランスのPMOとして活躍したい方は、ぜひ「プロフェッショナルハブ(Professional Hub)」へのご登録を検討してみてください。
まとめ
フリーランスのPMOとして働くことで、「高年収を目指しやすくなる」「参画できる案件の幅が広がる」などのメリットがあります。ただし、プロジェクトを的確に支援して成功に導くためには、コミュニケーションスキルや技術スキルなどを磨くことが大切です。
また、フリーランスの場合は収入が不安定になりやすいというデメリットもあるため、安定的な収入源を確保するためにエージェントサービスを活用するのも手です。プロフェッショナルハブでは、PMO経験のあるフリーランス向けに、知見を活かせるさまざまなPMO案件をご紹介しています。
PMO経験を活かしてフリーランスに転身したい方や、収入の柱となる案件紹介のプラットフォームを利用したい方は、ぜひ「プロフェッショナルハブ(Professional Hub)」への無料登録を検討してみてはいかがでしょうか。
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