PMOに向いている人・向いていない人の特徴は?優秀なPMOになるためのポイントも

フリーコンサルタントの職種

2024年7月23日

PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)とは、一般的に企業のプロジェクト進行をサポートする組織・部門のことです。また、PMOコンサルタントをPMOというケースも多くあります。

PMOに興味がある方や、PMOへの転職を検討している方のなかには、自分がPMOに適性があるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、PMOが必要とされる理由を解説したうえで、PMOに向いている人・向いていない人について解説します。さらに、優秀なPMOになるためのポイントも解説するので、ぜひお読みください。

なお、PMOへの理解を深めたい方は、以下の記事を併せてご覧ください。

PMOとは?PMとの違いや役割・職種、向いている人の特徴などを解説

目次

  1. PMOが必要とされる理由
  2. PMOに向いている人の特徴5選
  3. PMOに向いていない人の特徴3選
  4. 優秀なPMOコンサルタントになるためのポイント
  5. まとめ

PMOが必要とされる理由

まずは、PMOが必要とされるおもな理由を、PMOの業務内容や役割などに触れながら解説します。

◇PMの負担を軽減するため

PM(プロジェクト・マネージャー)は、プロジェクトの責任者です。

PMが携わる業務は、プロジェクトそのものの進行管理だけでなく、プロジェクトメンバーのマネジメントからクライアント対応まで多岐にわたります。PMにかかる負担が大きすぎると、PMは必要な実務に十分な時間を割けなくなるでしょう。

PMOは、スケジュール調整やリソースの配分、会議のコーディネートなど、PMが手の回らない業務を担うとともに、PMの意思決定のサポートもします。PMの負担を軽減するために、PMOは欠かせない存在です。

◇プロジェクトメンバーをサポートするため

PMOは、PMだけでなくプロジェクトメンバーをサポートするためにも必要とされています。

プロジェクトには、知識やスキルのレベルが異なるメンバーが集まります。一人ひとりの違いを踏まえず機械的に業務を割り振ってしまうと、業務の進行や質にばらつきが出てしまうでしょう。

そこでPMOが、プロジェクトメンバーごとの特徴とチーム全体の状況を把握したうえで、担当や作業量を適切に配分します。また、プロジェクトメンバーの相談に乗り、それぞれが抱える課題や悩みを解決に導くことも大切な役割です。

◇プロジェクトの成功率を高めるため

PMやプロジェクトメンバーの業務に支障が出ると、プロジェクト全体が遅延するリスクが高まります。最悪の場合、プロジェクトが頓挫するかもしれません。

一方で、先述した「PMの負担軽減」や「プロジェクトメンバーのサポート」をPMOが担うことにより、プロジェクトのクオリティが高まり、成功率も向上します。

特に、PMの目が届きにくい部分までフォローしたり、PMの意思決定の精度やスピードを高めたりすることは、プロジェクトの成功率向上に不可欠です。

PMOに向いている人の特徴5選

前章で解説したPMOが必要とされる理由を踏まえ、ここではPMOに向いている人の特徴を5つ紹介します。

◇幅広いプロジェクトで経験を積みたい人

PMOは、幅広い業界やプロジェクトに携わります。ときには、毛色の異なる複数のプロジェクトを同時に支援する場合もあり、PMOとして働くことで、必然的に多種多様な知識や経験を得られるでしょう。

よって、「将来的にはPMを目指したい」「フリーランスのPMOとして独立したい」など、今後のキャリアを見越して経験を積みたい方にPMOは向いています。また、これまでに培ってきた多くの経験を活かしたい方や、PMOに限らずコンサルタントとしての経験値を高めたい方にも、PMOはおすすめです。

なお、いずれフリーランスとして独立することに興味がある方は、フリーランスのPMOのメリット・デメリットや案件の単価相場などを解説した、以下の2記事をご覧ください。

フリーランスのPMOになるメリット・デメリットは?案件の単価相場や求められるスキルも解説

PMOのフリーランス案件の特徴や単価相場とは?必要な能力・知識なども解説

◇調整や交渉が得意な人

PMOは、プロジェクトが支障なく進むよう、PMやプロジェクトメンバー、上級管理職、クライアントなどと積極的にコミュニケーションをとる必要があります。

また、プロジェクトの関係者は、立場ごとに抱える事情が異なります。一方の意見だけを鵜呑みにしてすべての要求を受け入れてしまうと、プロジェクトはコントロール不可能です。

したがって、プロジェクトの成功を念頭に置きつつ、それぞれの立場の事情や要求も踏まえて、バランス良く調整することがPMOに求められます。関係者ごとの主張に食い違いがあるなら、双方が納得できる落としどころを見つけなければなりません。

このような理由から、調整力や交渉力に優れている方や、きめ細かいコミュニケーションが得意な方は、PMOとしての活躍が期待されます。

◇裏方としてサポートするのが苦にならない人

PMOの業務は、いわゆる後方支援として、どちらかというと裏方に回るものが多い傾向です。一見華やかなプロジェクトでも、PMOが担うのは地道な業務になることも珍しくありません。

性格によっては、プロジェクトの裏方として地道な支援を提供するPMOの業務を、「つまらない」と感じてしまう可能性があります。

これに対し、自分がリードするのではなく、他人やチームを支えることにやりがいを感じられる方は、PMOが適任といえるでしょう。

PMOの業務を「つまらない」などと感じてしまうその他の理由や、一方でPMOが得られるメリット・やりがいに関しては、以下の記事を参考にしてください。

PMOは「やめとけ」といわれる理由は?仕事のメリット・やりがいを知ろう

◇細部にまでこだわれる人

たとえ小さな問題でも、気付かれずに積み重なることで、プロジェクトの失敗の原因になるリスクがあります。

PMOには、プロジェクト全体を俯瞰するスキルも必要ですが、プロジェクトの失敗リスクを減らすために、PMに代わって細かい点までチェックするスキルも欠かせません。したがって、見落としがちな細部にまでこだわれる・気を配れる方は、PMOに向いています。

また、発見した細かな問題点に関して、必要な人に的確な指示を出せるPMOは、重宝されるでしょう。

◇状況に応じて柔軟に対応できる人

プロジェクトは、現場によって進め方が異なります。PMOが「自分のやり方」にこだわりを持ってしまうと、PMやプロジェクトメンバーに余計な負担がかかりやすくなるでしょう。

また、プロジェクトが進むにつれて取り巻く環境が変われば、それに合わせてより良い対応を取らなければなりません。

こうした点から、自分のやり方や従来の進め方などに固執せず、柔軟に対応できる方がPMOとして求められます。

PMOに向いていない人の特徴3選

PMOに向いている人がいる一方で、仕事に対する考え方や性格などにより、PMOに向いていない人もいます。ここでは、PMOに向いていない人の特徴を3つ紹介します。

◇参加するプロジェクトにこだわりがある人

PMOには、例えば「ITプロジェクトとマーケティングプロジェクト」など、組織内の複数のプロジェクトを一元的・横断的にサポートする役割があります。

「参加するプロジェクトを選びたい」「1つのプロジェクトに集中したい」といったこだわりがある方は、PMOにはあまり向いていないでしょう。1つのプロジェクトにじっくりと取り組みたいという場合は、PMOよりもPMのほうが向いている可能性があります。

また、「小規模なプロジェクトだけに参画したい」という希望も、PMOでは叶えるのが難しいといえます。一般的には、小規模プロジェクトはPM自身が十分に管理できるケースが多く、PMOのサポートをあまり必要としないためです。

ただし、小規模プロジェクトでも、PMの能力やスキル、負担の大きさなどによっては、PMOの導入が検討される場合があります。参加する案件を小規模プロジェクトに限定することは現実的ではありませんが、フリーランスのPMOとして、小規模プロジェクトの案件を中心に探していくことは可能です。

◇他人と足並みをそろえるのが苦手な人

プロジェクトの成功のためには、PMOが関係者の橋渡し役となって、組織全体の足並みをそろえる必要があります。

こまめにコミュニケーションをとりながら、他人と協力して業務を進めるのが苦手な方や、単独で作業することを好む方は、PMOは不向きかもしれません。

◇コツコツとした事務作業に抵抗がある人

先述のとおり、PMOはプロジェクトの裏方として後方支援を担います。

報告書や議事録の作成、各種データの整理、プロジェクトメンバーの勤怠管理など、事務作業が発生するケースが多くあります。このような事務作業に携わるのに抵抗がある方や、自身が表立って動きたい方は、ほかの職種のほうが適しているでしょう。

一方、コツコツとした事務作業でも、プロジェクトの円滑な進行には欠かせないことを理解し、日々の業務にやりがいを感じられる方はPMOに向いています。

優秀なPMOコンサルタントになるためのポイント

最後に、「良いPMO」といわれるために、心がけたいポイントを紹介します。

◇誰もが発言・相談しやすい雰囲気を作る

チーム内に発言・相談しにくい雰囲気が広がると、コミュニケーション不足に陥ります。小さな問題やトラブルが見過ごされれば、プロジェクトの進行に支障が出てしまうでしょう。

また、コミュニケーションが不足している環境では、必要最低限の情報共有しかなされないため、各々の視野が狭まってしまうことも考えられます。

PMOには、プロジェクトメンバーが自由に意見を述べたり、相談できたりする雰囲気作りが求められます。当事者意識を持ってそれぞれの意見や相談を受け止め、内容によってはしっかりと指摘もできるPMOは、さらに信頼されやすいでしょう。

◇自発的に問題を発見・解決する

プロジェクトには、さまざまな問題やリスクがつきものです。PMOには問題発見・解決能力が求められますが、特に重要なのは「自発的に」動けることです。

トラブルが発生してから対策をじっくりと考えたり、逐一誰かに意見を求めたりしていては、解決までに時間がかかってしまいます。新たな問題が発生する兆候を自ら察知するなどして、一歩先の対応ができるようにするとよいでしょう。

問題の早期発見・解決を常に意識して行動すれば、意思決定のスピードも上がります。

◇関連スキルを磨き続ける

PMOになるには、一定の専門知識に加え、次のようなスキルが求められます。

• コミュニケーションスキル
• マネジメントスキル
• 課題分析・解決スキル
• 交渉・折衝スキル
• ITスキル
• 資料作成スキル

例えば、本章で紹介した「誰もが発言・相談しやすい雰囲気作り」にはコミュニケーションスキルが、「自発的な問題発見・解決」には課題分析・解決スキルが必要でしょう。

優秀なPMOであるためには、知識をアップデートし続けるとともに、スキルを磨き続けることが大切です。それらの知識やスキルを業務に反映させれば、プロジェクト全体の質も向上します。

PMOに必要なスキルについてさらに詳しくは、以下の記事をご覧ください。

PMOに必要なスキル7選!職種別のスキルセットやキャリアプランも紹介

また、PMOの仕事に役立つ知識やスキルを得るためには、資格を取得するのもおすすめです。PMO業務におすすめの資格については、以下の記事を参考にしてください。

PMO業務におすすめの資格12選!概要や難易度、資格取得のメリットも解説

まとめ

PMO(PMOコンサルタント)は、PMやプロジェクトメンバーをサポートし、プロジェクトの成功率を高めるために欠かせない存在です。

ただし、人によってPMOに向き・不向きがあります。PMOに向いている人・向いていない人の特徴は、それぞれ以下のとおりです。

PMOに向いている人 • 幅広いプロジェクトで経験を積みたい人
• 調整や交渉が得意な人
• 裏方としてサポートするのが苦にならない人
• 細部にまでこだわれる人
• 状況に応じて柔軟に対応できる人
 PMOに向いていない人 • 参加するプロジェクトにこだわりがある人
• 他人と足並みをそろえるのが苦手な人
• コツコツとした事務作業に抵抗がある人

「自分はPMOが向いているかもしれない」と思ったら、PMOとしての活躍を目指してみてはいかがでしょうか。

なかでも、フリーランスのPMOとして働きたい方は、フリーランスエージェントサービス「プロフェッショナルハブ(Professional Hub)」を活用していきましょう。当サービスでは、高単価なPMO案件を豊富に取り扱うとともに、専属担当者による充実したサポートを受けられます。

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