PMOへの転職は未経験でもできる?必要な経験・スキルや知っておきたいポイントも紹介

フリーコンサルタントのキャリア

2024年12月24日

未経験でPMOに転職できるのかを知りたい方も多いのではないでしょうか。結論からいうと、未経験でもPMOに転職できるケースはありますが、スムーズに転職するには、転職人材に求められる経験やスキルについて把握しておくことが大切です。

今回は、PMO未経験で転職を目指せることの概要や、転職人材が求められる経験、基本スキル、転職する前に知っておきたいポイントなどを紹介します。PMOとして働きたいという方は、ぜひご覧ください。

目次

  1. ■未経験でもPMOへの転職は可能
  2. ■PMOになるには?未経験の転職人材に求められる経験
  3. ■未経験で転職!PMOに求められる基本スキル5つ
  4. ■PMO未経験で転職するにあたって知っておきたいポイント
  5. ■未経験からステップアップ!フリーランスPMOとして活躍する道へ
  6. PMOの副業案件を探す・獲得するには?
  7. PMOの副業・フリーランス案件を探すなら「プロフェッショナルハブ」
  8. まとめ

■未経験でもPMOへの転職は可能

PMO未経験であっても、転職を目指すことは可能です。ただし、業界経験、もしくはコンサルタントという職種の経験があることが基本となります。

例えば、未経験者を歓迎している旨の記載がある求人では、必須要件として「システム開発プロジェクトにおける現場経験」や「コンサルティング経験」を挙げているものもあります。

PMO未経験で転職を目指す際は、このような経験の有無が重要です。以下では、未経験者向けにPMOの概要やPMとの違い、平均年収などを紹介します。

◇PMOとは
そもそもPMOとは、「Project Management Office」の略称で、プロジェクトを横断的に支援する組織、または職種のことです。プロジェクト推進の中心的存在として、各種調整や状況把握、事務作業などを担い、プロジェクトの成功に向けて支援していきます。

なお、PMOの種類は大きく3つに分かれます。

種類 特徴
PMOマネージャー 複数のPMOの管理・まとめ役として、勤怠管理や予算管理、プロジェクトルールの作成・共有などを行なう。PMの補佐としての役割もある
PMO 複数のプロジェクトの標準化を担い、ルール作成や品質保持を行なう
PMO プロジェクトにおける情報の収集・共有を行ない、事務的作業を担う

PMOの種類について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

LINK>>PMOの種類をさまざまな観点から解説!役割や業務内容、PMとの関係性での違い

◇PMとの違い

PM(プロジェクトマネージャー)は、プロジェクトの責任者として全体をマネジメントし、重要な意思決定を下す職種です。一方、PMOは情報収集をしたり、関係部署との間を取り持ったりして、PMが適切な意思決定を下せるよう、支援者としての役割を担うことに違いがあります。

なお、PMは特定のプロジェクトに専念することが一般的ですが、PMOは複数のプロジェクトに横断的にかかわるケースが少なくありません。

◇PMOの平均年収

事業会社のPMOとして働く場合の平均年収は、600~800万円程度とされています。一方、事業としてコンサルティングサービスを取り扱っているコンサルティングファームに所属するPMOの場合、平均年収は800~1,800万円程度へアップする傾向です。

国税庁の調査によると、2023年の給与所得者全体の平均年収は460万円なので、PMOは高年収であるといえるでしょう。ただし、コンサルティングファームのPMOとして活躍するには、対象領域に関する深い専門知識やロジカルシンキングが必須となります。

参考:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」

■PMOになるには?未経験の転職人材に求められる経験

PMOになるために、未経験の転職人材に求められる業務経験について紹介します。

◇1.SE・ITコンサルタントの経験

前述のとおり、PMO未経験での転職を目指せる人材の特徴は、業界経験やコンサルタント職の経験がある人です。特に近年のPMO求人では、IT案件が多くを占めている状況にあります。

IT案件の具体例としては、企業におけるDX推進やERPシステムの構築などのプロジェクトが多く、数十人規模のメンバーが携わることが一般的です。関係者が多い分、プロジェクトを的確に支援するPMOの必要性が増しています。

SE(システムエンジニア)としてのシステム開発経験や、ITコンサルタントとして企業の課題解決に向けて支援した経験があれば、未経験でもPMOへ転職できる可能性があるでしょう。

PMOとITコンサルタントの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

PMOとITコンサルタントの違いは?役割や年収などを紹介

◇2.管理職の経験

PMなどの職種で、システムの上流工程から携わり、プロジェクトにおける人的リソースやタスクを管理した経験があると、PMOに転職できる可能性があります。

ただし、前提として、大小さまざまなプロジェクトでマネジメント経験を積んでいることが重要です。PMOとして働くことで、組織全体の効率化に向けて貢献できたり、より戦略的な役割で働けたりするため、仕事のやりがいを見出しやすいでしょう。

また、自身の提案で、最新のプロジェクトマネジメント手法を取り入れるといったことも可能です。

◇3.プロジェクト対象領域での経験

未経験者を歓迎しているPMO求人の多くは、プロジェクトの対象領域における経験があると、採用で有利になりやすい傾向です。

例えば、ITシステム統合を推進するようなプロジェクトに携わるPMOを募集している場合、IT関連企業における上流工程の業務経験があるとよいでしょう。

また、事務業務を中心に行なうPMOアドミニストレータを募集している場合、Excel VBA、WBSの作成経験や、バックオフィス業務の経験があると有利になります。

■未経験で転職!PMOに求められる基本スキル5つ

次に、PMO未経験で転職する人向けに、仕事で求められる基本的なスキルを5つ紹介します。

PMOに必要なスキルを詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。

PMOに必要なスキル7選!職種別のスキルセットやキャリアプランも紹介

◇マネジメントスキル

PMOの仕事では、プロジェクト計画の立案や進捗・リスク・予算などの管理、および適切な人員配置などの業務を遂行するため、マネジメントスキルが必要です。

優れたマネジメントスキルがあれば、ステークホルダーから理解と賛同を得やすくなったり、プロジェクトの効率化・収益化を促進できたりするでしょう。自身のマネジメントスキルを伸ばすには、さまざまなプロジェクトを担当して、PMやPLの業務経験を積むことが重要といえます。

◇コミュニケーションスキル

PMOは、プロジェクトを円滑に進めるためのコミュニケーションスキルが不可欠です。具体的には、相手から必要な情報を聞き出すスキルや、立場が異なる関係者の意見を合意に導くスキルなどが求められます。

また、プロジェクト全体でスムーズなコミュニケーションを取れるように、環境を整備することもPMOの仕事です。具体例として、チャットツールやオンライン会議ツールの導入、コミュニケーションルールの策定などが挙げられます。

◇ITスキル

システム開発のプロジェクトにおいて、PMOが開発に直接かかわることは基本的にありません。とはいえ、プロジェクトに携わるメンバーのタスクの振り分けやモニタリングを実施するには、IT全般のスキル・知識を身に付けておく必要があります。

ITスキルを備えていなければ、適切な人材配置やスケジュール管理を行なえないため、PMOとしての仕事に支障を来すおそれもあります。

◇進捗管理スキル

プロジェクトを進行させる際、計画で定めた納期を厳守しなければなりません。適切な進捗管理をするために、プロジェクトにおけるタスクや優先順位、人員などの情報を把握し、無理のないスケジューリングをすることが重要です。

また、想定外の問題などが発生した場合は、臨機応変に対応することも求められます。進捗状況や期限などを考慮したうえで、スコープ縮小などの対策を取れるスキルが必要です。

◇課題解決スキル

プロジェクトにおける課題を解決することも、PMOの業務に含まれます。例えば、プロジェクトの予算や人員などによっては、当初想定していた機能の搭載が難しくなるケースもあります。そのような場合PMOは、優先順位付けして一部の要件を除外したり、必要な場合だけ人員を確保したりするといった対応を取ることが一般的です。

また、開発工数がかさんでいる場合や、情報伝達が円滑に行なわれていない場合も、PMOの対応が必要です。

■PMO未経験で転職するにあたって知っておきたいポイント

ここでは、PMO未経験で転職するにあたって知っておきたいポイントを確認しましょう。

◇現職で培ったスキル・経験を活かせる求人を探す

未経験でPMOへの転職を成功させたいなら、現職で培ったスキル・経験を活かせる求人を探すのがおすすめです。求人には必須条件のほかに、加点要素となる「歓迎条件」や「任意条件」が記載されているケースが多い傾向です。

これらの条件をしっかりとチェックすることで、企業が求める人物像をイメージしやすくなり、自身のスキル・経験のうち、強みになるものを整理できるでしょう。結果的に、PMOとしてスムーズに転職できる可能性が高まります。

◇有資格者はスキルを証明しやすい

未経験でPMOを目指す際、資格を取得しておくことで、スキルを客観的に証明できるメリットがあります。例えば、ITプロジェクトに携わるPMとして働きながら、PMO関連の資格を取得しておけば、プロジェクトの実務経験に加えてPMOに関するスキル保有もアピールできるでしょう。

PMO関連の資格は、PMOのスキルを証明できる「PJM-A」などのほか、プロジェクトにおけるマネジメントスキルを証明できる「プロジェクトマネージャ試験」などがあります。

PMO業務におすすめの資格については、以下の記事をご参照ください。

PMO業務におすすめの資格12選!概要や難易度、資格取得のメリットも解説

◇プロジェクトに主体的に取り組む

PMOは、円滑にプロジェクトを進行させるために必要な管理をしっかりと行ない、主体性を持って取り組める人が向いているでしょう。PMOの最終的な目的は、プロジェクトを成功させることにあり、常に問題意識を持ちながら、能動的に業務に携わる必要があるためです。

具体例を挙げると、問題点があれば積極的に改善策を提案できる人や、相手に伝わりやすい端的なドキュメントを作成できる人が、PMOに適しています。

なお、PMOに向いている人のその他の特徴として、幅広いプロジェクトで経験を積みたい人も挙げられます。さらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をチェックしてください。

PMOに向いている人・向いていない人の特徴は?優秀なPMOになるためのポイントも

◇キャリアプランを描いておく

PMOの仕事に就いたあとのキャリアプランを考えておくことも大切です。具体例としては、経験を積んで昇進して社内のスペシャリストとして働くキャリアや、コンサルティングファームに所属するコンサルタントとして働くキャリアなどがあります。

あるいは、企業に所属しない働き方として、フリーランスで独立する道を選ぶのも手です。フリーランスのPMO案件は、単価相場が月80~150万円程度とされています。高額な案件を請け負った場合、年収が2,000万円を超えるケースもあり、事業会社やコンサルティングファームのPMOとして働くときより、高年収を目指すことが可能です。

PMO転職の方法やフリーランスのPMOになるメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。

PMO転職の3つの方法を紹介!転職人材に求められる能力や役立つ資格も解説
フリーランスのPMOになるメリット・デメリットは?案件の単価相場や求められるスキルも解説

■未経験からステップアップ!フリーランスPMOとして活躍する道へ

PMOコンサルタントとして十分な経験・スキルを積んだという方は、フリーランスのPMOとして独立する道を選ぶことも可能です。

フリーランスのPMOになる際は、登録フリーランスコンサルタントが2,000名を超えるエージェントサービス「プロフェッショナルハブ(Professional Hub)」に登録してみてはいかがでしょうか。

当サービスでは、大手事業会社やコンサルティングファームなどから直接依頼された、高単価な案件をご紹介しています。経歴や希望条件をヒアリングしたうえで、最適な案件をご紹介できることも魅力です。

条件交渉や参画後のフォローは、専属担当者がサポートするため、フリーランスとして独立したばかりの方も安心してプロジェクトに携われます。

フリーランス案件にはどのようなものがあるのか見ておきたいという方も、お気軽にご登録ください。案件情報から、フリーランスのPMOに求められる経験やスキルなどを、参考にすることもできるでしょう。

まとめ

未経験でPMOとして転職するには、SE・ITコンサルタントの経験や、管理職の経験などを積んでおく必要があります。併せて、マネジメントスキルやコミュニケーションスキル、課題解決スキルといったスキルも磨くことで、市場価値の高いPMO人材として活躍できる可能性が高まるでしょう。

PMOコンサルタントの経験を活かし、フリーランスのPMOとして独立する際は、「プロフェッショナルハブ(Professional Hub)」をご活用ください。

当サービスなら、これまでの経歴や希望条件をしっかりとヒアリングしたうえで、ご自身の強みを活かせるようなPMO案件をご紹介可能です。

今後、フリーランスとしての働き方を視野に入れている方は、フリーランスPMOに求められるスキルや経験を案件情報からチェックするのもおすすめです。ぜひ無料の会員登録をご検討ください。

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